ウルトラコラム
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    2018年8月17日(金)より、全国ロードショー!
    配給:東宝映像事業部

    詳しい情報は公式HPをチェック!
    http://penguin-highway.com



    【あらすじ】
    何事にも研究熱心な小学4年生の少年・アオヤマ君(画像中央左)。ある日、彼の住む郊外の街に、突如ペンギンたちが現れた。このおかしな事件に、通っている歯科医院の“お姉さん”(画像中央右)の不思議な力が関わっていると知った彼は、その謎を研究することにした。それは、少し不思議で、一生忘れない大冒険へと彼を導いていく

    今月は映画『ペンギン・ハイウェイ』の監督、石田祐康さんにインタビュー! 研究熱心な少年・アオヤマ君を通じて、果てしない世界の謎と冒険が描かれる本作。初の劇場長編アニメに挑んだ石田監督に、創作秘話と作品作りのこだわりについて聞きました!

    UJ
    本作で、初の劇場長編アニメに挑むことになったいきさつを教えてください。
    石田
    数年前から「会社として長編も視野に入れて……」という話がCMや短編を制作する最中に会話の中でちょくちょく挟まれるようになり、『台風のノルダ』(2015年)の制作が終わったときに、一気にいろんな原作を読み込んだり、企画を進めたりをどんどんやり始めました。
    UJ
    『陽なたのアオシグレ』(2013年)では様々な鳥が登場して印象的でした。原作を検討する中で本作に決まったのは、ペンギンがたくさん出てくることも影響しているんですか。
    石田
    実は、ペンギンは最初そこまでかわいいと思ってなくて、そこまでの関心を持っていませんでした。原作を読み込んでいくうちに、原作者の森見登美彦先生のペンギンの書き方が妙にかわいらしく、絵も描くうちにだんだんかわいいなと思うようになってきたんです。当然、物語やキャラクターたちに愛着があったので、映画にしたいと思ったんですけれど、それと同時に、ペンギンが描きたくなったというのもあります。自分は鳥と縁があるのかなあ、と(笑)。
    UJ
    原作のどこに惹かれましたか。
    石田
    アオヤマ君が見ている世界の、美しさや楽しさ。年上お姉さんへの憧れ。知ることの喜び。この3つの柱の全てに共感を覚えざるを得ないんです。どれも等しく好きですけど、あえて言えばお姉さんですね。監督として原画やキャラクターの芝居のチェックをし、必要であれば絵を入れていきますが、なかでもお姉さんの美しさという点にはかなりこだわりがあって、表情をはじめ細かなところに直しを入れていきました。こういう美しいお姉さんが欲しいんだ! ということを、伝えるための作業をしていた感じですね。
     スタッフそれぞれに、好きなキャラクターがいると思うんですが、自分はダントツお姉さんです。当初から「この作品、俺得だ!」と言っていて、描きながら楽しかったです。第二弾キービジュアルを描かせてもらったときにちょっと悩んだんですよね。キャラクター愛が強く出すぎると、お姉さんを色っぽく描きすぎて、一般に向けた映画として場違いになってしまう。結果は抑えることになりました。絵描きとしては悩ましいところでした。
    UJ
    作中で、お姉さんが色っぽく描けたなあというシーンはどこですか。
    石田
    演出の亀井幹太さんにお願いした、お姉さんの部屋にアオヤマ君が上がったときのパートです。絵コンテは基本的に自分が描いているのですが、その意図をすごく丁寧に汲み取っていただいています。説明していないのに、「このシーンは作中でも相当大事だろう」と判断されたのか、相当に上手い、お知り合いのベテランアニメーターさんに仕事を振ってくれていて、さらに亀井さんの気の利いた演出チェック。キャラクターデザインの新井陽次郎君、作画監督のいつも以上に丁寧な絵で、「どのパートよりもここのお姉さん、いいなあ~」ってなりました。
    UJ
    至上のお姉さんが描かれていたというわけですね(笑)。では、アオヤマ君をはじめ、お姉さん以外のキャラクター作りは、どのように進めていましたか。
    石田
    企画を進めていた当初の、原作を読んでイメージボード(作品の全体的なイメージを落とし込んだ絵)を何点か描いていた頃のアオヤマ君は、『陽なたのアオシグレ』といった自分がそれまでに描いていた作品の、柔らかい感じの少年像に引きずられていたところがあったんです。でも森見先生の出した僅かなヒントを頼りに、ちょっとずつ賢い少年像ができてきて。途中では、新井君の描いたアオヤマ君が、妙に森見先生ご本人に似ちゃったりとかしていました。
    UJ
    それはそれで、見てみたかった気もします(笑)。
    石田
    さらにそこから、キャラクターを詰めていきました。新井君が描いたキャラクター表を自分がチェックして、「こういう特徴があるから、ここをこうして欲しい」、「本作のこういう構成にこの設定が効いてくるから」という意見交換を何往復かして、アオヤマ君はこのキャラクターで行きましょう、と決めていきました。それは全キャラクター、そういうふうにやり取りを密にしてやっていますね。
    UJ
    物語冒頭で、双眼鏡で空き地にいるペンギンを見つけたアオヤマ君が、車道を突っ切ってペンギンを確認しに行くシーンは、原作にはないシーンでした。このシーンにはどんな意図があったのでしょうか。
    石田
    アオヤマ君は目がセンサーみたいな子なんで、最初は視野が広く、いろんなものを感度よく捉えようとするんですけど、一個何かロックオンしたときにはピッとセンサーのレンジ(範囲)を絞って、一点突破で行くイメージだったんです。だから、そのシーンは双眼鏡から目線を外さずに、音だけ聞いて車が来ているのはわかっているけど、とりあえず手を挙げて「車と自分がこの距離感だったら渡れる」と正確に判断してペンギンのところへ行っちゃう、「それよりもあれが気になる!」という姿を描きました。
    UJ
    賢い感じもさることながら、一つのことに夢中になる、風変わりな少年の印象がワンシーンで伝わりました。
    石田
    ともすると、PTAから怒られないかななんて心配していました(苦笑)。

    いしだ・ひろやす/アニメーション監督。京都精華大学在学中に発表した自主制作作品『フミコの告白』が、ユニークでスピード感溢れる映像で話題に。主な監督作品に劇場デビュー作『陽なたのアオシグレ』、ショートアニメ『FASTENING DAYS』など。

    アオヤマ君が断食をして、体調を崩したときにお姉さんがお見舞いに来たシーン。いずれのお姉さん登場シーンも、石田監督入魂のチェックが入っている!

    アオヤマ君とペンギンが初めて出会ったシーン。100点ほどあるというイメージボードの中で、石田監督は最初にこの印象的なシーンを描いた。

    ©2018 森見登美彦・KADOKAWA/「ペンギン・ハイウェイ」製作委員会

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