ウルトラコラム
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    「Artists Republic Production」
    公式HP https://home.yukes.co.jp/arp/

    【「AR performers」とは?】
    「AR performers」とはキャラクターデザイナー、CGクリエイター、ミュージシャン、ボイスアクター、アクター、ダンサー、ゲームクリエイターなど多種多彩なプロフェッショナルが集結し、現実世界ではまず存在し得ない圧倒的な魅力を持つ1人のアーティスト、「AR(拡張現実)Performer」を造り上げるプロジェクトのこと。
    今月はAR(拡張現実)で表現されたキャラクター、
    AR performersの総合プロデューサーである内田明理さんにインタビュー!
    2次元のキャラクターが「そこにいる」と感じられるライブで
    話題の本プロジェクトについて詳しく聞きました!

    UJ
    ユークス移籍後、これまで手掛けてきた「ときめきメモリアル Girl'SSide」シリーズのようなゲームではなく、ARのアーティストを造り出す新プロジェクト「AR performers」を立ち上げたのはなぜですか?
    内田
    構想自体は5年ほど前からありました。これまでコンシューマーゲームの制作を手掛けてきたのですが、スマホアプリが出てきて、国内ではゲームプレイ自体にお金を払うのではなくて、その中で何らかの付加価値だとか、レアなキャラクターを得ることなどにお金を払うようになり、ゲームのありかたが大きく変わってきました。動画配信、音楽配信も含め、デジタルコンテンツ全般に言えることなのですが、デジタルコンテンツを購入するという文化がものすごい勢いで小さくなってきています。デジタルはいつまでも劣化せずに存在するがゆえにコンテンツとして溢れかえってきていて、古いアナログのコンテンツさえもデジタルリマスターされて並んでいくと、宿命的にコンテンツは無料になってしまう、ゲームも遅かれ早かれそうなるだろうという考えに至ったんですね。そこで自分の仕事を振り返って、何ができるかを考えたときに、お客さまにキャラクターを軸とした新しい「体験」をしていただくことを中心にコンテンツ造りをやっていくべきだなと考えたんです。
     今、音楽でフェスやライブが人気になっているように、アニメやゲームではキャラクターのイベントに年々注目が集まっています。2次元が好きな方も、「体験価値」が重要だと感じているんです。そこで、僕のキャラクターを軸にしたコンテンツ作りの経験を活かせば、そうした方の思いに応えられるのではないかと思ったんです。漫画でもアニメでも2次元は全部そうですけど、再生することが前提になっています。再生可能になってしまうと、価値ある体験とは言い難い。それなら一期一会の、音楽でいうライブみたいなものを2次元のキャラクターでやるとよいのではないか、という考えに至ったんです。
    UJ
    AR performersは具体的にどんなことをするのですか?
    内田
    ARで、2Dのキャラクターをステージに立たせて、生で、実際のアーティストのように行うライブをメインに、色々な展開をしていくプロジェクトです。2次元のキャラクターじゃないとできないことをやることに意味があるので、現実をトレースする気は全然ないです。ダンスも歌も一流で、しかもいいキャラしている……それらすべてが備わった完璧超人は現実にはめったにいませんが、2次元の架空のキャラクターなので、それぞれのジャンルの一流の方の力を借りれば、作りこめなくはない。人格的には抜けているところや、かわいげなところがあっていいんですけど、ウリとするパフォーマンスはかわいければいい、というよりは超人であってほしいんです。
    UJ
    女性向けのキャラクターたちとなったのはなぜなんでしょうか?
    内田
    当初は男女両方共をスタートさせるつもりだったんですが、そうすると工数が増えてスタートが遅くなってしまうので、まずはいずれかを立ち上げようとなりました。前の職場を退社するときに、僕が作っていたゲームのファンの方がすごく惜しんでくださって、その割合が女性の方が圧倒的に多かったんです。それで「これは早く女性向けのコンテンツを作らねば!」という状況に後押しされたんです(笑)。また、楽曲をプロデュースするにあたって、男性アーティストをよく聴くので、どんな楽曲にすればいいかイメージしやすかったこともあります。
    UJ
    どのようなかたちで、ARPのキャラクターを生み出していったのでしょうか。
    内田
    恋愛ゲームをずっと作っていたんですが、それらを作っていたときも、キャラクターには恋愛すべき対象としての素敵さはそんなに考えていなくて、男性向け・女性向けに限らず、人間的に魅力的な人物、同性から見ても「こんなやつが友達だったらいいよね」というキャラクターになるよう心掛けていました。容姿はカッコよく・かわいくはわかりやすくあるとして、笑い70、カッコよさ30のバランスみたいな、普通に付き合っていて楽しいし、友達とか身近にいたらいいよね、という人間性のキャラクターしか考えてきていないので、あまり深く考えず、今までと同じようにキャラ作りをしました。すごくカッコいいところがあったら、徹底的に抜けているところがないと、落ち着かないじゃないですか。最終的に1対1になったときに自分に勝ち目があるというか、手綱を引けるというのがないと、かわいげがないキャラクターになってしまい、親しんでもらえなくなってしまうんです。
    UJ
    いちコンテンツとして大事にしていることはなんですか?
    内田
    繰り返しになりますが、生であることです。生のライブを行う中で、どうやってキャラクター性のブレなさを担保するのかが課題になりました。ライブではどうしてもボイスアクターさん、ARで投影するキャラクターの動きを演じるアクターさんたちのアドリブに頼らざるを得ない部分があるからです。最終的には役者さんたちと僕が密にコミュニケーションをとって、キャラクターについて共通のビジョンが持てるようなキャラクターの「中の人チーム」を組んで、「僕らが考えることだったら、このキャラクターとして成立する」ようにしてしまおうと考え方を変えました。これならアドリブも怖くありません。
     ライブをメインコンテンツにしたので、ステージ上でのキャラクターの言動が真実なんです。それだけに、現実のアーティストをプロデュースしているような感覚があります。「余計なこと言ってくれたなあ」と思ったり、逆に思いがけないことを言って「そうだったんだ!」という発見があったりします。自分が生み出したキャラクターなのに、考えていることが100%は理解できていない不思議な感じが新鮮で面白いです。

    うちだあかり/ゲームデザイナー。株式会社ユークス・ウチダラボ所属。主なプロデュース作品に「ラブプラス」シリーズ、『ときめきレストラン』など。

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